コーヒー豆廃棄物での植木鉢

学校名 | 江戸川学園取手高等学校 |
会社名 | クレセール |
商品名 | クレポット |
部署・役職 | 学年 | ニックネーム |
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社長 | 1年 | なっち |
人事法務部部長 | 1年 | れいれ |
経理部部長 | 1年 | 黒兎 |
仕入れ部部長 | 1年 | オカピー |
広報マーケティング部部長 | 1年 | かめちゃん |
BASEショップ
https://3shop02.base.shop/
夏休みの活動報告
https://youtu.be/uBAciApzlNE
SNSリンク
Twitter https://twitter.com/CRESCER05
instagram https://www.instagram.com/crescer05
TikTok https://www.tiktok.com/@crescer05
商品・サービスの説明
〇クレセールのコンセプトについて
私たち「クレセール」の商品は、廃棄されるはずのコーヒー豆のかすで作られた植木鉢である「クレポット」です。
「クレポット」はコロナ禍でお家時間が増えたことから、お家でお手頃に植物を育てられる小さな植木鉢で、お客様の日常に癒しをお届けしたいという考えから生まれた商品です。また、「クレポット」を通してコーヒー豆のかすが廃棄されている現状を知ってもらうことで、環境問題への関心を高めていきたいとも考えています。
そして、私たちの会社名である「クレセール」は、コーヒー豆の原産国ブラジルの公用語であるポルトガル語で「育てる」という意味や、「成長」という意味があります。リアビズを通して、貴重な体験をさせていただくことで、起業について詳しく学び、私たちが成長したいという考えからも、企業名は「クレセール」にしました。そして私たちが考えた、お客様に癒しを届けられ環境にも優しい商品は、英語で鉢を意味する「ポット」を組み合わせて「クレポット」と名付けました。
また、ロゴは下のイラストにしました。

ロゴには私たちのグループ名である「CRESCER」に入っている、「C」「R」「E」「S」の四文字が隠されています。さらにその中に、クレセールの意味でもある「育てる」ということを意識してもらうため、そして私たちの植木鉢で植物が育つ様子をイメージしてもらうために、葉っばのイラストを入れました。ロゴの色に関しては、コーヒー豆のかすを再利用するという案から、コーヒーを連想させるような色合いになっています。
〇商品の詳細
「クレポット」の植木鉢本体は「Pronto Net」さんに私たちが考えたコーヒー豆のかすを使った植木鉢を作っていただきます。植木鉢本体はベトナムで回収されたコーヒー豆のかすを使って、ベトナムの工場で作っていただき、付属の肥料は私たちが回収したコーヒー豆のかすを使った肥料にする予定です。
販売方法について
「クレポット」の販売は、植木鉢本体と受け皿と土とコーヒー豆のかすを使った肥料と4種類の花の種から1種類選択できるセット販売をする予定です。お客様が、簡単で、すぐに鉢植えができ、「クレポット」だけで鉢植えが完結できるようにセットで販売する予定です。
「クレポット」は小さい植木鉢なので鉢底石や鉢底ネットが必要ありません。
販売方法はネットショップと取手駅前での販売を予定しています。
コーヒー豆のかすの回収方法について
私たちの身近にあり、コーヒーを提供している飲食店さん(現在協力してくださることが決定しているのは「タリーズコーヒーTX守谷駅店」、「Coffee factory守谷駅前店」、「カフェモアル」さんです。交渉をして、本社に問い合わせているのが「スターバックスコーヒー トナリエキュートつくば店」さんです。)に、廃棄される予定のコーヒー豆のかすを提供してもらいます。また、江戸取の生徒から家で出たコーヒー豆のかすを回収したいとも考えていて、先生方に可能かどうか確認をとっています。
「クレポット」の植木鉢本体の製造方法について
「Pronto Net」さんにベトナムの工場でベトナムで回収されたコーヒー豆のかすを使って製造していただきます。そして、出来上がった「クレポット」の植木鉢本体を「Pronto Net」さんを経由して江戸取まで輸送していただき、私たちで包装します。
「クレポット」の形状について
下のイラストのように底辺の直径が7cm、高さが13cmほどの小さめの植木鉢にする予定です。
小さなマグカップのようにインテリアとして楽しんでもらうためや、運びやすくするために持ち手をつける予定です。

土について
土や花は野菜を幅広く育てることができる「アイリスオーヤマ」さんの「花と野菜の培養土」をネットショップで購入し、必要な分量をジップロックに入れて販売する予定です。
肥料について
回収したコーヒー豆のかすを使って肥料を作る予定です。コーヒー豆のかすを使った肥料の作り方は以下の手順で行います。肥料は江戸取で作ることを予定しています。
- 段ボールなどの容器に補強のため3日分ほどの新聞紙を敷きます。
- 腐葉土とコーヒー豆のかすをかびが発生するのを防ぐため、よく乾燥させて①で作った容器に入れます。
- 夏場に作るので、湿度が高いとカビが生える可能性があります。よって風通しの良いところで作ります。
- 2を、空気を取り込ませ、発酵を促進させるために毎日かき混ぜます。これを約1ヶ月ほど継続します。
この手順でコーヒー豆のかすを使った肥料を作り、ジップロックに入れて、販売します。
腐葉土はAmazonで購入する予定です。また、植物によって肥料の必要な量が変わるので植物の種ごとに入れる肥料の量を調節する予定です。
参考:https://cafua-info.com/coffee-knowledge/coffee-grounds-reuse-fertilizer/
https://www.ejcra.org/columun/ca_92.html
肥料の販売に関して、肥料取締法というものがあり、「肥料を生産、輸入、販売する際には、その種類に応じて農林水産大臣又は都道府県知事への登録や届出を行わなければならない」と規定されていて、コーヒー豆のかすを使った肥料は肥料取締法では特殊肥料に分類され、書類を提出する必要があります。
肥料取締法:https://www.yakujihou.com/content/pdf/19-A2.pdfから
「第22条 特殊肥料の生産業者又はその輸入業者は、その事業を開始する2週間前までに、その生産する事業場の所在地又は輸入の場所を管轄する都道府県知事に、次に掲げる事項を届け出なければならない。
1.氏名及び住所(法人にあってはその名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
2.肥料の名称
3.生産業者にあっては生産する事業場の名称及び所在地
4.保管する施設の所在地」
とあります。
よって、コーヒー豆のかすを実際に回収する前には「私たちの氏名と江戸取の住所」、「肥料の名称」、「生産する場所の名称と住所(江戸取)」、「保管する施設(江戸取)」を茨城県の都道府県知事に提出し、法律を厳守します。
種について
ネットショップで4種類の花の種を購入します。これからも種類を増やしていく予定です。
植木鉢で育てることが簡単な、ネモフィラ、ニチニチソウ、パンジ一、ノースポールの4種類の種から一つ選んでいただく方法で販売する予定です。この4種類は種をまく時期がばらばらでお客さんのその時のニーズに合わせられると思い選びました。それぞれ花にも特徴があるので、お客さんに合ったものを選んでもらおうと思っています。特徴は写真、下の説明の通りです。




ネモフィラは茨城で日本を代表する絶景スポットがあることからも選びました。
ネモフィラ…種まきは9月~11月に行います。寒冷地であれば3月~4月の春にまきます。3~4粒ほどまき土は厚く覆いすぎないようにします。気温が15~20℃であれば10日ほどで発芽し、日当たりの良い場所で育てると元気に育ち花付きがよくなります。
ネモフィラは過湿を嫌うので定期的に水を与えなくても大丈夫です。土が乾いたタイミングで水やりをします。また長時間の雨も嫌うので梅雨の時期には雨の当たらない場所に移す必要があります。肥料を与えすぎると葉が極端に茂り、見た目が悪くなるので、ネモフィラに入れる肥料は少なくする予定です。また、ネモフィラは3月~5月に開花する一年草です。寒さに強く、冬を越せますが、霜が降らないように注意する必要があります。冬を越すことができ、販売期間が種まきの期間なので選びました。
参考:https://lovegreen.net/library/flower/p88993/
ニチニチソウ…種まきは4月下旬~6月頃に行います。発芽の適温は22℃~25℃前後なので暑い時期にさしかからないように注意する必要があります。ニチニチソウは湿気を嫌うので定期的に水を与えなくても大丈夫で、水を与えすぎず土が乾いたら水を与えるようにします。また、適している場所は日当たりの良い屋外が好ましいです。しかし、寒さには弱いので冬は室内で育ててあげるようにします。梅雨の時期は根腐れを起こしかねないので軒下などに置いておくようにします。
参考:https://greensnap.jp/category1/flower/botany/201/growth
パンジー…種まきは8月中旬~9月上旬頃に行います。10月以降の種まきは開花が遅くなるので注意が必要です。発芽の適温は20℃前後です。種は1粒1粒重ならないように植え、種が見えるくらい薄く土を被せます。霧吹きなどで土を湿らせ、乾燥しないように風通しの良い日陰で管理します。そして、発芽後は十分に日光が当たる場所に移動します。パンジーは乾燥気味に育てるのが長らく花を楽しむポイントです。
参考:https://lovegreen.net/library/flower/p89009/
https://horti.jp/1497
ノースポール…種まきは9月下旬~10月頃に行います。発芽の適温は15℃~20℃で、タネをまいたら覆土は不要です。気温が高いと茎数がふえず、草丈ばかりが伸びてひょろひょろした株になってしまうので、残暑の種まきには注意が必要です。水の与えすぎにはノースポールが弱る原因になるので、土が乾いた時にたっぷりと水を与えるようにします。
参考:https://lovegreen.net/library/flower/p88994/
説明書について
初心者の方でもわかりやすく、簡単に植物を育てられるように「クレポット」の扱いの注意点や、鉢植えのやり方の説明書を制作し入れる予定です。
また、種の種類ごとに植える時期や肥料の量、育て方に違いがあるので、種ごとに説明書を制作し入れる予定です。
商品の包装について
商品は段ボールに入れて配送します。段ボールはネットショップで購入し私たちのロゴを印刷します。

また、植木鉢の破損を防ぐため、気泡緩衝材を入れる予定です。
段ボールの中身としては右上のイラストのように上下でしきりを作り、下に植木鉢と緩衝材、上に種や肥料などを入れる予定です。
宣伝について
広報マーケティング部部長を中心にInstagramなどでリアビズ用アカウントを作り宣伝する予定です。
その他
「クレポット」の販売によって得た利益の一部を「Nif Coffee」さんを通して、「コーヒー生産地と協働する会」さんに寄付することで、コーヒー生産への支援をします。「コーヒー生産地と協働する会」さんはコーヒー農家さんが大切に育てたコーヒー豆を輸入し日本で販売することで得た収益で、コーヒー農家さんと共に土壌改良に取り組む団体です。また、コーヒー農家さんがやがて自立し「持続可能な農家」を行っていくことも目指しています。
参考:https://nifcocoffe.co.jp/view/item/000000000017?category_page_id=ct5
セールスポイント
「クレポット」のセールスポイントは主に8個あります。
1つ目は環境に良いことです。
「クレポット」は廃棄されるはずだったコーヒー豆のかすを原料に製造しているので、コーヒー豆のかすの廃棄量が削減され、環境への負担の軽減に繋がります。2020年の日本のコーヒー消費量は約43万トンに及ぶというデータがあります。コーヒー豆のかすからは、温室効果の高いメタンガスが発生するので、環境に悪影響を及ぼすと問題視されています。そこでSDGsの目標12の「つくる貢任つかう責任」にもあるように、私達が「クレポット」を作り使ってもらうことでコーヒーかすの廃棄問題に貢献でき、地球にやさしい選択肢を増やせると考えています。また、「クレポット」の販売を通して、1人でも多くの人にコーヒー豆のかすの廃棄問題を知ってもらい、環境問題に対する具体的な意識を高めることもできるのではないかと考えています。

2つ目は、日々の生活の中に「クレポット」があることで環境問題への意識が高まるということです。
私たちは普段から環境について考える機会はあまりありません。ですが、今地球の環境問題は様々な点で深刻化しており、1人1人が環境問題を意識することが今後の地球にとって不可欠です。では、なぜあまり環境問題を意識しないのでしょうか。私たちはその理由の1つに環境問題と聞いても身近に感じられず、スケールが大きいと感じ、他人事だと思っているからだと考えました。そこで「クレポット」を販売することで、お客様がクレポットを買うときだけでなく、お家の中でクレポットを目にするたびに少しでも現境問題について考えるきっかけができるはずだと思いました。きっかけがあるだけで環境問題についての関心をより身近に持てるようになり、そのことに意識しながら生活できるようになるのではないかと考えています。
3つ目は、コーヒー豆のかすを使った肥料には消臭効果が期待できることです。
コーヒー豆は脱臭剤などに使われる「活性炭」と同じく表面に小さな穴がたくさん空いている多孔質構造をしており、匂いを吸着してくれます。また、コーヒー豆のかすは湿っていると活性炭に比べて5倍の消臭効果があります。つまり、「クレポット」で植物を育てれば、植物を育てる際に発生してしまうカビなどが原因の悪臭を消臭することができ、快適に育てることができるようになると考えられます。
参考:https://www.ucc.co.jp/company/research/residue/

4つ目は、コーヒー豆のかすを使った肥料には害虫などを寄せ付けないことが期待できることです。植物を屋外で育てる時、葉っばなどに害のある虫が寄ってくることがあり、屋外で楽しみたいお客様の邪魔をすることがしばしばあります。ですが、私たちの肥料に含まれているコーヒーの匂いには害虫を寄せ付けない効果のあるカフェインやタンニンが含まれているため、一般的な害虫であるヨトウムシやネコブセンチュウなどに忌避効果があります。コーヒーのかすから肥料を作っている「クレポット」で植物を育てることで、害虫対策にもなると期待できます。また、猫もこの匂いを不快に感じるため、猫が葉っばを食べてしまったり、土を荒らしてしまったりというような被害も対策できるのではないかと考えています。
参考:https://cafua-info.com/coffee-knowledge/coffee-grounds-reuse-fertilizer/
https://www.ejcra.org/columun/ca_92.html
5つ目は、「クレポット」と一緒に土と肥料、花の種を販売することで、お客様が楽に鉢植えを始められるということです。
土と肥料、花の種を付属で売ることでお客様が別で肥料などを買う必要がなくなり、買ってすぐに植物を育てられ、「クレポット」を楽しむことができます。また、どんな花を育てるか、どんな肥料が良いのかといったことを考える必要がないので、手頃に始めることができます。
6つ目はコロナ禍でお花や鉢物の需要が増えていることです。コロナ禍でお家時間が増えたことなどにより、花屋さんの売上が伸びていたり、鉢物の需要が高まっていたりします。「クレポット」はコンパクトで手軽なので、今から鉢物を始めたい人などの需要にも寄り添っていけると思っています。
参考:https://forbesjapan.com/articles/detail/35512
7つ目は癒しをもらえることです。
花には癒し効果があり、花のある部屋で過ごす人はストレス時に高まる交感神経の活動が25%抑えられる一方、リラックス時に高まる副交感神経の活動が29%高まるというデータが医学的に証明されています。「クレポット」は卓上でも楽しめることができるのでテレワークの際に机上におく事などができ、育てることで愛着が湧きながらコロナ禍でのストレスや日々の疲れに癒しを与えられるのではないかと考えました。
参考:https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1502/spe1_01.html

8つ目はコーヒー豆のかすを使った肥料を使うことで、植物の発育を助けることが期待できるということです。
コーヒー豆のかすを発酵させずそのまま肥料として利用すると、含まれる多量の炭素と若干量の窒素などが原因で種子の発芽を妨げてしまう可能性がありますが、腐葉土と分解、発酵させれば微生物の成育を促進させ、状態の良い土にすることができます。今回私たちは植木鉢だけでなくその後を考えて肥料にもこだわり、より植物が成長しやすいものを作っていこうと思っています。
参考:https://cafua-info.com/coffee-knowledge/coffee-grounds-reuse-fertilizer/
https://lifehugger.jp/columun/coffee-grounds-fertilizer/
実現可能性
クレポットの実現可能性が高い理由は3つあります。
1つ目は株式会社「Pronto Net」さんと既に商品の共同開発の許可が取れていることです。
「Pronto Net」さんは既にAirX事業ということでコーヒー豆のかすをリサイクルする事業を展開されています。具体的には、ベトナムの子会社さんと手を組み、コーヒー豆のかすからマグカップやカトラリー、化粧品容器などを作られています。
今回私たちは、「Pronto Net」さんと協力することができれば私たちの商品案が実現可能に近づくと考え、「Pronto Net」さんにご依頼したところ、快諾していただけました。
共同開発の流れとしては
- 私たちが「クレポット」の形の図案を書き「Pronto Net」さんに提出する
- その図案をもとに型を「Pronto Net」さんに作っていただく
- ベトナムの工場で作ってもらう
- 完成したものを日本に送ってもらい、「Pronto Net」さんから江戸取に輸送してもらう
という流れになります。
2つ目はコーヒー豆のかすの提供をしてくださる方として「タリーズコーヒー TX守谷駅店」、「Coffee factory守谷駅前店」、「カフェモアル」さんに承諾を得ており、第一次審査が通った場合は協力してくださるということです。
ただし、コロナ下で承諾していただいた店舗さんが営業停止になってしまう可能性も考え、商品販売前まで提供していただける方を探し続け、お返事を待っている「スターバックスコーヒー トナリエキュートつくば店」さんなどとさらに交渉しコーヒー豆のかすの確保を続けていきます。
3つ目はコーヒー豆のかすで作った肥料の作成が時間はかかりますが、簡単で確実に行えることです。作り方の手順が簡単で、インターネットなどを活用し自分たちで作成できます。
また、肥料取締法に関しても、コーヒー豆のかすを使った肥料を販売するために必要な提出物を調べることが既にできています。時間的にも、肥料を作るのに約1ヶ月そのさらに2週間より前に書類を提出する必要がありますが、販売開始が11月からで、開店準備期間中の8月頃に余裕を持って提出することができるので肥料取締法を厳守できます。